ストーリーポイントの見積もりは「比べる」が基本
スクラムを始めて間もない開発チームは、ストーリーポイントにどういう値をつけるべきか悩むときがある。ストーリーポイントとは、「LPを作る」や、「ユーザはユーザ登録できる」、「ユーザはシステムにログインできる」、「ユーザは商品一覧を見れる」といったストーリーに付ける工数見積もりのことだ。
ストーリーとストーリーの背比べ
よくある見積もりだと機能ごとにかかる時間を工数にするが、ストーリポイントは違う。ストーリポイントは「所要時間」のような絶対的な数値ではなく、相対的な数値だ。
では、どうやってポイントを見積もっていったらよいか。要領としてはこうだ。例えば、次のようなストーリーにポイントを見積もる場面を想像してみよう。
- ユーザは新規登録できる
- ユーザはシステムにログインできる
- ユーザは商品一覧を見れる
- Paypalを使ってクレジットカード決済できる
手始めにわかりやすいひとつのストーリーに着目しポイントを見積もる。「ユーザは新規登録できる」は実装方法がわかりきっているので工数が見積もりやすそうだ。仮に「ユーザは新規登録できる」というストーリーは3ポイントとする。最初の見積もりは好きな数字でいいが、1〜3の範囲が手頃だろう。
つぎに「ユーザはシステムにログインできる」は何ポイントか考える。このとき、「ユーザは新規登録できる」と比べる。ログイン機能より、新規登録機能のほうが少ない労力で作れるので、2ポイントとする。
では、「ユーザは商品一覧を見れる」は何ポイントくらいになるだろうか?他のストーリーと比べてみよう。おそらく5や8といったポイントが思いつくのではないだろうか。最後の「Paypalを使ってクレジットカード決済できる」はPaypal APIの知識が必要だが、そういった知識がチームにはまだ無い。だとしたら、「ユーザは商品一覧を見れる」より大きいだろうか、小さいだろうか?
このように、あるストーリーから見て大きいか小さいかを見る。すこし大きかったら3にするし、逆にすくなかったら1にする。倍かかるなら5にする。
ポイントの数値はこだわりすぎなくて良い。ざっくり比べる。5〜10秒で直感的に答えられるもので構わない。